○福島県警察地域捜査指導員運用要綱の制定について(通達)
平成23年3月31日
達(地企)第144号
みだしの要綱を別紙のとおり制定し、平成23年4月1日から施行することとしたので、適切に運用されたい。
記
1 制定の趣旨
県警察においては、大量退職、大量採用期の到来により、地域警察部門における若手警察官の占める割合が高くなり、これに伴い、現場執行力の低下が懸念されることから、強靱な現場執行力を備えた若手警察官の育成が喫緊の課題となっている。
また、地域警察官は、地域の安全と平穏を確保するため、昼夜を分かたず常に警戒体制を保持し、様々な警察事象に即応する活動に従事しており、日常的に処理する事件・事故が多岐にわたっていることから、地域警察官の捜査書類作成能力等の実務能力の向上が不可欠となっている。
このため、捜査書類作成等の捜査実務の指導・教養等を実施する福島県警察地域捜査指導員(以下「地域捜査指導員」という。)制度を新設し、若手警察官を含む地域警察官全体の捜査実務能力の向上を図ろうとするものである。
本要綱は、地域捜査指導員制度の適正かつ効果的な運用を図るため、必要な事項を定めるものである。
2 運用の要点
(1) 地域捜査指導員の職務(第3関係)
地域捜査指導員は、地域警察官が作成する捜査書類及び福島県地域警察運営に関する訓令第4条に規定する事務処理(以下「地域捜査」という。)の指導・教養等に従事することとした。
(2) 勤務(第4関係)
地域捜査指導員は、原則として署の地域課(係)に勤務することとした。
(3) 勤務日の指定(第5関係)
地域警察官の作成する捜査書類及び地域捜査の指導・教養等を効果的に推進するため、土曜日、日曜日又は休日を月1回以上勤務日に指定することができることとした。
(4) 勤務開始時刻(第5関係)
地域警察官は、事件・事故の発生実態に即した活動等を行うことから、効果的な指導・教養等を行うために、複数の勤務開始時刻を指定することとした。
(5) 勤務計画表(第5関係)
交替制勤務を行う地域警察官に対する指導・教養等を計画的に実施するために、勤務計画表を作成することとした。
勤務計画表は、7時間45分勤務、4時間勤務及び3時間45分勤務を組み合わせて作成することとし、その月及びその週における勤務の均衡が図られ、効果的な指導・教養等が実施できるように勤務日を指定することとした。
なお、地域捜査指導員の勤務実態を把握するため、勤務計画表に、勤務時間及び勤務開始時刻を別記のとおり記載することとした。
3 運用上の留意事項
署長は、地域警察官個々の実務能力に応じて、地域捜査指導員を効果的に運用し、地域警察官全体の実務能力の向上を図ること。
別記
勤務時間 | 記載例 |
7時間45分勤務 | ⑦8:30 勤務開始時刻が、午前8時30分 |
⑦9 勤務開始時刻が、午前9時 | |
4時間勤務又は3時間45分勤務 | ④又は③13 勤務開始時刻が、午後1時 |
④又は③14 勤務開始時刻が、午後2時 |
別紙
福島県警察地域捜査指導員運用要綱
第1 趣旨
この要綱は、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第28条の5第1項の規定により採用された福島県警察地域捜査指導員(以下「地域捜査指導員」という。)について、地域警察運営規則(昭和44年国家公安委員会規則第5号)及び福島県地域警察運営に関する訓令(平成元年県本部訓令第20号。以下「訓令」という。)に基づき、職務、勤務等必要な事項を定めるものとする。
第2 定義
この要綱において「地域捜査指導員」とは、署の地域課(係)に配置された再任用職員である地域警察官であって、地域警察官の捜査実務能力の向上を図るための指導・教養等に当たる者をいう。
第3 職務
地域捜査指導員の職務は、次のとおりとする。
(1) 地域警察官が捜査書類等を作成するに当たっての指導・教養
(2) 地域警察官に対する地域捜査に関する指導・教養
(3) 地域課(係)が保管する地域捜査に関する簿冊の整理
(4) 地域捜査に関する教養資料の作成
(5) 急訴事件事故への対応
(6) 被害届の受理、捜査報告書等の作成
(7) その他署長が命ずる事項
第4 勤務
地域捜査指導員は、署の地域課(係)において勤務することとする。
第5 勤務の割り振り
1 勤務制の指定
地域捜査指導員の勤務制の指定は、福島県警察の勤務制度に関する訓令(平成4年県本部訓令第21号。以下「勤務訓令」という。)第6条の2の規定によるものとする。
2 勤務日の指定
(1) 署長は、署の実情において、連続又は隔日勤務を指定するものとする。
(2) 署長は、前(1)の勤務日を指定するときは、土曜日、日曜日又は休日について、月1回以上の勤務を指定することができる。
3 勤務開始時刻
署長は、効率的に勤務を実施するために、勤務日ごとに複数の勤務開始時刻を指定することができる。
4 勤務計画表
署長は、次表に定める勤務ごとの勤務割り振りに基づき、勤務計画表(勤務訓令様式第4号)を作成するとともに、毎月20日までに翌月分の勤務計画表を地域捜査指導員に示すものとする。
勤務計画表には、勤務時間及び勤務開始時刻を記載する。
勤務 | 勤務時間別勤務割り振り |
週3日勤務 | ①7時間45分勤務 2回・4時間勤務 1回 |
②7時間45分勤務 2回・3時間45分勤務 1回 | |
週4日勤務 | ①7時間45分勤務 1回・4時間勤務 3回 |
②7時間45分勤務 1回・3時間45分勤務 3回 | |
週5日勤務 | ①4時間勤務 5回 |
②3時間45分勤務 5回 |
備考 各週ごとに①又は②を繰り返し、4週間を通じて週平均38時間45分の2分の1とすること。
第6 報告
署長は、地域捜査指導員の勤務計画表を当月の7日までに地域企画課長に報告すること。