○留置管理業務補勤者等教養実施要領の制定について(通達)
令和3年12月21日
達(留管)第450号
[原議保存期間 5年(令和9年3月31日まで)]
[有効期間 令和9年3月31日まで]
みだし要領を別紙のとおり制定し、令和3年12月21日から施行することとしたので、誤りのないようにされたい。
なお、留置管理業務補勤者等教養の実施要領について(平成28年3月15日付け達(留管)第71号)は、廃止する。
別紙
留置管理業務補勤者等教養実施要領
1 趣旨
留置管理業務における指定看守補勤要員及び指定護送補勤要員並びに指定女性職員(以下「補勤者等」という。)に対する教養(以下「補勤者教養」という。)の実施要領について定めるものである。
2 実施要領
(1) 教養責任者
補勤者教養の責任者は、県本部留置管理課長(以下「留置管理課長」という。)又は署長、副署長若しくは留置主任官(以下「署長等」という。)とする。
(2) 教養実施担当者
教養実施担当者は、留置管理業務に関し、豊富な知識及び経験を有する警察官とし、留置管理課長及び署長等が、原則として巡査部長以上の階級にある警察官からこれを指定する。
(3) 教養対象者
教養対象者は、補勤者等として運用する者のうち、補勤者教養実施日から過去2年以内に補勤者教養を受講していない者とする。ただし、補勤者教養実施日から過去2年以内に留置管理専科における教養を受講した者及び過去に留置担当官として勤務した者を除く。
(4) 教養種別
補勤者教養の種別は、指定看守補勤要員を対象とした指定看守補勤要員教養、指定護送補勤要員を対象とした指定護送補勤要員教養、女性被留置者の看守及び護送勤務の補助者を対象とした指定女性職員教養とする。
なお、指定看守補勤要員教養と指定護送補勤要員教養を同一の機会に実施する場合は、指定看守・護送補勤要員教養として実施する。
(5) 教養内容及び時間
(6) 教養方法
教養の実施に当たっては、必ずしも教養対象者全員に対する集合教養という形にとらわれる必要はなく、また、各教養基準に示した内容を1回の教養で終了させることを求めるものでもない。
よって、留置管理課長及び署長等は、各所属の業務実態、体制、教養対象者数等の実情を勘案し、教養を数回に分割したり、教養対象者を小グループに分けたりするなど、実情に応じた方法により確実に実施すること。
(7) 教養実施時期
補勤者等の指定については、定期人事異動に合わせて見直す必要があることから、補勤者教養についても定期人事異動後速やかに実施すること。
(8) 留置管理課長による教養
留置管理課長は、補勤者教養を効果的かつ斉一なものとするため、県本部主催の補勤者教養及び各署の補勤者教養実施担当者に対する教養を実施するとともに、署に対する巡回教養を積極的に実施すること。
3 報告
教養結果については、個人の教養状況を把握する必要があることから、教養の都度、留置管理課長まで報告すること。
別表第1
指定看守補勤要員教養基準
教授要目 | 教授細目 | 教授内容 | 時間(分) | |||
講義 | 実習 | 小計 | 合計 | |||
留置管理業務一般 | 1 留置管理業務の基本 | ①留置管理業務の意義、②留置管理業務の流れ、③捜査と留置の分離、④補勤者の心構え、⑤被留置者の心理 | 20 | 20 | 70 | |
2 戒具の使用要領 | ①戒具の種類、②戒具使用上の一般的留置事項、③戒具使用上の個別的留意事項、④戒具の使用要領、⑤戒具の併用要領 | 10 | 30 | 40 | ||
3 被留置者事故等への対応要領 | ①被留置者事故等の種別、②就勤時の確認事項、③逃走事案への対応、④自殺・急病事案への対応 | 10 | 10 | |||
看守勤務 | 4 看守勤務要領 | ①就勤時の引継ぎと確認事項、②被留置者の動静監視、③起居動作、④新規留置、⑤被留置者の処遇 | 30 | 30 | 110 | |
5 新規留置時の身体検査要領 | ①身柄等の引き継ぎ、②身体検査、③傷病・身体特徴の確認、④所持金品の確認と領置 | 20 | 20 | 40 | ||
6 面会、差入れ・宅下げ信書の取扱い要領 | ①弁護人等との面会、②弁護人等以外の者との面会、③差入れ・宅下げ、④信書の発受 | 10 | 10 | |||
7 外国人被留置者への対応要領 | ①処遇の基本、②領事機関への通報、③面会、④信書の発受 | 10 | 10 | |||
8 問題被留置者・特別要注意者への対応要領 | ①問題被留置者・特別要注意者の意義、②問題被留置者への対応要領、③特別要注意者への対応要領 | 10 | 10 | |||
9 留置業務関係簿冊の作成要領 | ①被留置者名簿、②被留置者出入簿、③被留置者金品出納簿、④被留置者反則行為措置簿、⑤被留置者診療簿、⑥被留置者戒具使用・保護室収容簿、⑦被留置者面会簿、⑧被留置者信書発受簿、⑨看守勤務日誌 | 10 | 10 | |||
総時間(分) | 180 |
別表第2
指定護送補勤要員教養基準
教授要目 | 教授細目 | 教授内容 | 時間(分) | |||
講義 | 実習 | 小計 | 合計 | |||
留置管理業務一般 | 1 留置管理業務の基本 | ①留置管理業務の意義、②留置管理業務の流れ、③捜査と留置の分離、④補勤者の心構え、⑤被留置者の心理 | 20 | 20 | 20 | |
護送勤務 | 2 護送勤務要領 | ①護送勤務の概要、②出発前の準備、③手錠・捕縄の施用要領、④連行要領、⑤車両護送要領、⑥同行室における戒護要領、⑦態様別護送要領(検事調べ、引き当たり、診療)、⑧護送中の食事、⑨護送中の用便、⑩公判廷における戒護要領、⑪逃走事案等への対応 | 10 | 50 | 60 | 60 |
総時間(分) | 80 |
別表第3
指定女性職員教養基準
教授要目 | 教授細目 | 教授内容 | 時間(分) | |||
講義 | 実習 | 小計 | 合計 | |||
留置管理業務一般 | 1 留置管理業務の基本 | ①留置管理業務の意義、②留置管理業務の流れ、③捜査と留置の分離、④補助者の心構え、⑤被留置者の心理 | 20 | 20 | 60 | |
2 戒具の使用要領 | ①戒具の種類、②戒具の使用要領(注) | 10 | 10 | |||
3 被留置者事故等への対応要領 | ①被留置者事故等の種別、②就勤時の確認事項、③逃走事案への対応、④自殺・急病事案への対応 | 30 | 30 | |||
看守勤務 | 4 新規留置時の身体検査要領 | ①身柄等の引き継ぎ、②身体検査、③傷病・身体特徴の確認、④所持金品の確認と保管 | 20 | 20 | 40 | 50 |
5 入浴の立会監視要領 | ①実施方法、②留意事項 | 10 | 10 | |||
護送勤務 | 6 護送勤務要領 | ①護送勤務の概要、②出発前の準備、③手錠・捕縄の施用要領、④連行要領、⑤車両護送要領、⑥同行室における戒護要領、⑦態様別護送要領(検事調べ、引き当たり、診療)、⑧護送中の食事、⑨護送中の用便、⑩公判廷における戒護要領、⑪逃走事案等への対応 | 10 | 20 | 30 | 30 |
総時間(分) | 140 |
注: 知識として理解しておく必要があるための講義であり、原則として運用時の戒具使用は想定していない。
別表第4
指定看守・護送補勤要員教養基準
教授要目 | 教授細目 | 教授内容 | 時間(分) | |||
講義 | 実習 | 小計 | 合計 | |||
留置管理業務一般 | 1 留置管理業務の基本 | ①留置管理業務の意義、②留置管理業務の流れ、③捜査と留置の分離、④補勤者の心構え、⑤被留置者の心理 | 20 | 20 | 70 | |
2 戒具の使用要領 | ①戒具の種類、②戒具使用上の一般的留置事項、③戒具使用上の個別的留意事項、④戒具の使用要領、⑤戒具の併用要領 | 10 | 30 | 40 | ||
3 被留置者事故等への対応要領 | ①被留置者事故等の種別、②就勤時の確認事項、③逃走事案への対応、④自殺・急病事案への対応 | 10 | 10 | |||
看守勤務 | 4 看守勤務要領 | ①就勤時の引継ぎと確認事項、②被留置者の動静監視、③起居動作、④新規留置、⑤被留置者の処遇 | 30 | 30 | 110 | |
5 新規留置時の身体検査要領 | ①身柄等の引き継ぎ、②身体検査、③傷病・身体特徴の確認、④所持金品の確認と領置 | 20 | 20 | 40 | ||
6 面会、差入れ・宅下げ信書の取扱い要領 | ①弁護人等との面会、②弁護人等以外の者との面会、③差入れ・宅下げ、④信書の発受 | 10 | 10 | |||
7 外国人被留置者への対応要領 | ①処遇の基本、②領事機関への通報、③面会、④信書の発受 | 10 | 10 | |||
8 問題被留置者・特別要注意者への対応要領 | ①問題被留置者・特別要注意者の意義、②問題被留置者への対応要領、③特別要注意者への対応要領 | 10 | 10 | |||
9 留置業務関係簿冊の作成要領 | ①被留置者名簿、②被留置者出入簿、③被留置者金品出納簿、④被留置者反則行為措置簿、⑤被留置者診療簿、⑥被留置者戒具使用・保護室収容簿、⑦被留置者面会簿、⑧被留置者信書発受簿、⑨看守勤務日誌 | 10 | 10 | |||
護送勤務 | 10 護送勤務要領 | ①護送勤務の概要、②出発前の準備、③手錠・捕縄の施用要領、④連行要領、⑤車両護送要領、⑥同行室における戒護要領、⑦態様別護送要領(検事調べ、引き当たり、診療)、⑧護送中の食事、⑨護送中の用便、⑩公判廷における戒護要領、⑪逃走事案等への対応 | 10 | 50 | 60 | 60 |
総時間(分) | 240 |