○銃砲刀剣類所持等取締法施行規則の一部を改正する内閣府令等の公布について(依命通達)

令和4年3月7日

達(生企)第102号

[原議保存期間 5年(令和9年3月31日まで)]

[有効期間 令和9年3月31日まで]

銃砲刀剣類所持等取締法施行規則の一部を改正する内閣府令(令和4年内閣府令第4号。以下「改正府令」という。)(官報の写し:別添1、新旧対照条文:別添2)、猟銃及び空気銃の取扱いに関する講習会及び年少射撃資格の認定のための講習会の開催に関する事務の一部を行わせることができる者の指定に関する規則等の一部を改正する規則(令和4年国家公安委員会規則第2号。以下「改正規則」という。)(官報の写し:別添3、新旧対照条文:別添4)及び銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律の施行に伴う関係国家公安委員会規則の整理に関する規則(令和4年国家公安委員会規則第3号。以下「整理規則」という。)(官報の写し:別添5、新旧対照条文:別添6)が令和4年1月27日に公布され、同年3月15日から施行されることとなった。その概要は次のとおりであるので、事務処理上誤りのないようにされたい。

なお、以下この通達において、銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律(令和3年法律第69号)を「改正法」と、改正法による改正後の銃砲刀剣類所持等取締法(昭和33年法律第6号)を「法」と、改正府令による改正後の銃砲刀剣類所持等取締法施行規則(昭和33年総理府令第16号)を「府令」という。

1 改正府令関係

(1) クロスボウの特性を踏まえた規定の整備

ア クロスボウが発射する矢の運動エネルギーに係る規定の整備

クロスボウが発射する矢の運動エネルギーの値の「測定の方法」について、矢の速さ及び質量の測定値に基づき算出することとされ、規制の対象となるクロスボウの威力の下限値である「人の生命に危険を及ぼし得る矢の運動エネルギーの値」について、6.0ジュールとされた(府令第3条の2及び第3条の3関係)

イ 表示措置に係る規定の整備

所持許可を受けたクロスボウに当該許可に係るものであることを「表示するための措置」について、クロスボウ番号標を当該クロスボウの側面に容易に剥がれないように、かつ、見やすいように貼り付けることとされた(府令第18条の2関係)

ウ クロスボウ射撃指導員の基準に関する規定の整備

「クロスボウ射撃指導員の基準」について、クロスボウに関する法令を遵守し、相当な人格識見を有する者であること、所持許可を受けてクロスボウを2年以上継続して所持している者であること等とされた(府令第42条の2関係)

エ クロスボウで射撃をすることができる危害予防上必要な措置が執られている場所に係る規定の整備

クロスボウで射撃をすることができる「危害予防上必要な措置が執られている場所」について、危険区域について正当な権原に基づいて関係者以外の者が立ち入ることが禁止されていること等の措置が執られている場所とされた(府令第82条の4関係)

オ クロスボウの保管の設備及び方法の基準に係る規定の整備

クロスボウの「保管の設備及び方法の基準」について、「保管の設備」の基準は、金属製ロッカーその他容易に破壊することができない構造を有するものであること等の要件を備えていることとされ、「保管の方法」の基準は、「保管の設備」の基準を満たす設備に確実に施錠して保管すること等の要件に該当することとされた(府令第83条の2及び第91条の2関係)

(2) クロスボウについて銃砲と同様の取扱いとする規定の整備

クロスボウについて銃砲と同様の取扱いとするため、所要の規定が整備された(府令第4条、第5条、第9条、第10条、第11条、第16条、第17条、第20条、第21条、第22条、第31条、第32条、第33条、第34条、第35条、第36条、第38条、第39条、第43条、第44条、第45条、第46条、第82条の2、第82条の3、第90条、第92条、第93条、第95条、第97条、第98条、第107条、第108条、第110条、第112条、第113条、第114条、第115条及び第117条関係)

(3) 経過措置に関する規定の整備

ア 騒乱時の仮領置に係る手続に関する経過措置

改正法附則第2条第3項においては、危害予防上の観点から、法第26条を準用し、都道府県公安委員会は、災害、騒乱等の事態に際し、特定クロスボウの運搬又は携帯について禁止し又は制限できることとされるとともに、特定クロスボウの提出を命じ、提出された特定クロスボウを仮領置することができることとされているところ、法第26条第2項に規定する仮領置に係る内閣府令で定める手続は府令第38条に規定されており、特定クロスボウの仮領置に係る手続についても同条の規定を準用することとする経過措置が設けられた(改正府令附則第2条関係)

イ 仮領置されている特定クロスボウに係る返還の申請手続に関する経過措置

改正法附則第3条第5項においては、特定クロスボウ所持者が経過期間内に特定クロスボウについて所持許可の申請をし、その後当該申請について不許可の処分がなされた場合には、銃砲刀剣類の所持許可が取り消された場合の仮領置の規程(法第11条第9項及び第10項)を準用し、都道府県公安委員会が当該申請者に対して当該クロスボウの提出を命じ、提出された当該特定クロスボウを仮領置することができることとされているところ、取消処分を受けた者から売渡し、贈与、返還等を受けた者による返還の申請に係る法第11条第10項に規定する内閣府令で定める手続は府令第40条に規定されており、特定クロスボウについて不許可処分を受けた者から売渡し等を受けた者による返還の申請手続についても同条の規定を準用することとする経過措置が設けられた(改正府令附則第3条関係)

ウ クロスボウ射撃指導員の基準に関する経過措置

クロスボウ射撃指導員の基準は府令第42条の2に規定されるところ、施行日から起算して2年を経過するまでの間であってもクロスボウ射撃指導員の指定が可能となるよう、所要の経過措置が設けられた(改正府令附則第4条関係)

エ 保管の設備及び方法の基準に関する経過措置

経過期間(特定クロスボウ所持者が経過期間内に所持許可の申請等をしたときは当該申請等をした時までの間)は、特定クロスボウに係る保管の設備及び方法の基準について、錠を備えている居室その他の設備において確実に施錠し、かつ、クロスボウに覆いをかぶせるなど管理上支障のないようにして保管することとする経過措置が設けられた(改正府令附則第5条関係)

また、経過期間内に所持許可の申請を行った場合には、その処分が行われるまでの間の保管の設備及び方法についても同様とすることとされた(改正府令附則第6条関係)

オ 特定クロスボウの譲渡時の確認方法に関する経過措置

改正法附則第2条第3項においては、特定クロスボウを経過期間中に譲り渡す場合について、法第21条の2第2項を読み替えて準用し、その譲受人又は借受人(以下「譲受人等」という。)

○ 法第3条第1項第2号の2に掲げる者(クロスボウの管理に係る職務を行う国若しくは地方公共団体の職員)

○ 法第3条第1項第14号に掲げる者(クロスボウ販売事業者)

○ 特定クロスボウについて輸出若しくは廃棄の取扱いを委託された者

に該当することを確認しなければならないこととされているところ、法第21条の2第2項に規定する内閣府令で定める確認の方法は府令第98条に規定されており、特定クロスボウに係る確認の方法についても同条の規定を準用することとする経過措置が設けられた(改正府令附則第7条関係)

カ 様式に関する経過措置

改正府令による改正前の銃砲刀剣類所持等取締法施行規則に規定する書面については、府令に規定する様式にかかわらず、当分の間、なおこれを使用することができることとする経過措置が設けられた(改正府令附則第8条関係)

(4) その他所要の規定の整備

改正法において「けん銃」が「拳銃」に、「射撃指導員」が「猟銃等射撃指導員」に改められたこと、法第11条において項ずれが生じたこと等に伴い、所要の改正が行われた。

2 改正規則関係

(1) 猟銃及び空気銃の取扱いに関する講習会及び年少射撃資格の認定のための講習会の開催に関する事務の一部を行わせることができる者の指定に関する規則(平成21年国家公安委員会規則第11号)の一部改正関係

ア 表記の変更

条文中に引用している「猟銃及び空気銃の取扱いに関する講習会及び年少射撃資格の認定のための講習会の開催に関する事務の一部を行わせることができる者の指定に関する規則」の表記が改められた。

イ 講習会関係規定の整備

クロスボウの取扱いに関する講習会の開催に関する事務の一部を行わせることができる者の指定の基準等が定められた(改正規則第1条関係)

(2) 警察官等けん使用及び取扱い規範(昭和37年国家公安委員会規則第7号)の一部改正関係

警察官の武器使用について定めた警察官職務執行法(昭和23年法律第136号)第7条に規定する「死刑又は無期若しくは長期三年以上の懲役若しくは禁にあたる兇悪な罪」の例示にクロスボウを違法に所持して携帯するものを追加したほか、「けん銃」を「拳銃」に改めるなど所要の改正が行われた(改正規則第2条関係)

(3) 警察官等特殊銃使用及び取扱い規範(平成14年国家公安委員会規則第16号)の一部改正関係

条文中に引用している「警察官等けん銃使用及び取扱い規範」の表記を改めるなど所要の改正が行われた(改正規則第3条関係)

(4) 警察官の服制に関する規則(昭和31年国家公安委員会規則第4号)の一部改正関係条文中に引用している「警察官等けん銃使用及び取扱い規範」の表記を改めるなど所要の改正が行われた(改正規則附則第4条関係)

3 整理規則関係

改正法において罰則の規定振りが改められたことに伴い、暴力的不法行為等として当該罰則規定を引用する次の国家公安委員会規則について、「第三十一条の十八第一号若しくは第三号」とあるのを「第三十一条の十八第一項若しくは第二項第二号」と改める改正が行われた。

(1) 警備業の要件に関する規則(昭和58年国家公安委員会規則第1号)

(2) 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則(昭和60年国家公安委員会規則第1号)

(3) 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律施行規則(平成3年国家公安委員会規則第4号)

(4) 暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為を定める規則(平成3年国家公安委員会規則第8号)

(5) 古物営業法施行規則(平成7年国家公安委員会規則第10号)

(6) 国家公安委員会関係自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律施行規則(平成14年国家公安委員会規則第11号)

(7) 確認事務の委託の手続等に関する規則(平成16年国家公安委員会規則第23号)

別添1

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別添2

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別添3

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別添4

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別添5

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別添6

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銃砲刀剣類所持等取締法施行規則の一部を改正する内閣府令等の公布について(依命通達)

令和4年3月7日 達(生企)第102号

(令和4年3月7日施行)

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