○プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律の施行に伴う対応について(通達)
令和4年8月3日
達(施装)第366号
[保存期間 10年(令和15年3月31日まで)]
[有効期間 令和15年3月31日まで]
みだしのことについて、次のとおり定め、令和4年8月3日から施行することとしたので、所属職員に周知の上、適切に対応されたい。
記
1 趣旨
プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(令和3年法律第60号。以下「法」という。)が令和4年4月1日から施行され、事業者(警察機関を含む。)によるプラスチックの排出の抑制等が求められていることから、法の概要及び県警察の対応について示すものである。
2 定義
この通達において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 判断基準命令 排出事業者のプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出の抑制及び再資源化等の促進に関する判断の基準となるべき事項等を定める命令(令和4年内閣府・デジタル庁・復興庁・総務省・法務省・外務省・財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・国土交通省・環境省・防衛省令第1号)をいう。
(2) プラスチック使用製品産業廃棄物等 プラスチック使用製品廃棄物(使用済プラスチック使用製品(一度使用され、又は使用されずに収集され、若しくは廃棄されたプラスチック使用製品であって、放射性物質によって汚染されていないものをいう。)が廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項に規定する廃棄物となったものをいう。)のうち、同法第2条第4項に規定する産業廃棄物に該当するもの(市町村による分別収集により得られるものを除く。)又はプラスチック副産物(製品の製造、加工、修理又は販売その他の事業活動に伴い副次的に得られるプラスチックであって、放射性物質によって汚染されていないものをいう。)をいう。
(3) 排出事業者 プラスチック使用製品産業廃棄物等を排出する事業者(中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第5項に規定する小規模企業者その他のプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律施行令(令和4年政令第25号)第15条で定める者を除く。)をいう。
(4) 多量排出事業者 排出事業者であって、当該年度の前年度におけるプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量が250トン以上である事業者をいう。
3 法等の概要
(1) 目的(法第1条関係)
法は、国内外におけるプラスチック使用製品の廃棄物をめぐる環境の変化に対応して、プラスチックに係る資源循環の促進等を図るため、プラスチック使用製品の使用の合理化、プラスチック使用製品の廃棄物の市町村による再商品化並びに事業者による自主回収及び再資源化を促進するための制度の創設等の措置を講ずることにより、生活環境の保全及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(2) 排出事業者による排出の抑制及び再資源化等
ア 判断基準(法第44条関係)
排出事業者がプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出の抑制及び再資源化等を促進するために取り組むべき措置に関し、排出事業者の判断の基準となるべき事項として判断基準命令が制定された。
イ 判断基準命令の概要
(ア) 排出の抑制及び再資源化等(判断基準命令第1条から第3条まで関係)
排出事業者は、その事業活動に伴い生ずるプラスチック使用製品産業廃棄物等について、
① 排出を抑制すること。
② 再資源化等の促進に資するよう、適切に分別して排出すること。
③ 再資源化を実施することができるものは、再資源化を実施すること。
により、可能な限り排出の抑制及び再資源化を実施するものとされ、排出の抑制及び再資源化等に当たって主として講ずべき措置が規定された。
(イ) 排出事業者の情報の提供(判断基準命令第5条関係)
排出事業者(多量排出事業者を除く。)は、毎年度、当該年度の前年度におけるプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量並びに当該プラスチック使用製品産業廃棄物等の排出の抑制及び再資源化等の状況に関する情報をインターネットの利用その他の方法により公表するよう努めるものとされた。
(ウ) 教育訓練(判断基準命令第7条関係)
排出事業者は、その従業員に対して、その事業活動に伴い生ずるプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出の抑制及び再資源化等に関する必要な教育訓練を行うよう努めるものとされた。
(エ) 実施状況の把握及び管理体制の整備(判断基準命令第8条関係)
排出事業者は、その事業活動に伴い生ずるプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量、プラスチック使用製品産業廃棄物等の排出の抑制及び再資源化等の実施量その他のプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出の抑制及び再資源化等の状況を適切に把握し、その記録を行うものとされた。また、記録の作成その他プラスチック使用製品産業廃棄物等の排出の抑制及び再資源化等に関する事務を適切に行うため、事業場ごとの責任者の選任その他管理体制の整備を行うものとされた。
4 各庁舎の対応
各庁舎の責任者は、排出基準命令に定められた措置を確実に講じるため、次の(1)から(5)までに掲げる取組等を行うこと。
(1) 排出量及び排出抑制等の状況の把握、記録化
各庁舎の責任者は、その事業活動に伴い生ずるプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量並びに、排出の抑制及び再資源化等の状況を適切に把握し、記録化すること。
(2) 排出量及び排出抑制等の状況の公表
県本部施設装備課長は、毎年度、当該年度の前年度におけるプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量並びに排出の抑制及び再資源化等の状況に関する情報を県警察ホームページにおいて公表すること。
(3) 職員に対する教養等
各庁舎の責任者は、職場教養等の機会を通じて、職員に対し、その事業活動に伴い生ずるプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出の抑制及び再資源化等に関して、必要な教養や情報提供を行うこと。
(4) 管理体制の整備
上記(1)から(3)までの事項に関する事務を適切に行うため、庁舎ごとに、責任者の選任その他管理体制を整備すること。
(5) 多量排出事業者に該当した場合の措置
当該年度の前年度におけるプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量が250トン以上となり、多量排出事業者に該当することとなった場合には、その事業活動に伴い生ずるプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出の抑制及び再資源化等に関する目標を定めるとともに、これを達成するための取組を計画的に行うこと。
また、上記(2)の事項に代わり、毎年度、当該年度の前年度におけるプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量及び目標の達成状況に関する情報を県警察ホームページにおいて公表すること。
5 その他
次の資料を添付する。
なお、プラスチック使用製品産業廃棄物等の排出の抑制等に関する管理体制、排出量の算定及び記録化等の詳細については、別に指示させる。
(1) 法(別添1)
(2) 判断基準命令(別添2)
別添1
別添2