○巡回連絡実施要領の制定について(通達)
令和7年1月31日
達(地企)第25号
[原議保存期間 5年(令和12年3月31日まで)]
[有効期間 令和12年3月31日まで]
みだし要領を別紙のとおり制定し、令和7年3月1日から施行することとしたので、運用上誤りのないようにされたい。
別紙
巡回連絡実施要領
第1 趣旨
この要領は、福島県地域警察運営に関する訓令(平成元年県本部訓令第20号)第15条に定める巡回連絡を適正かつ効率的に行うため必要な事項を定めるものとする。
第2 巡回連絡の目的
巡回連絡においては、犯罪の予防、災害事故の防止その他住民の安全で平穏な生活を確保するために必要と認められる事項についての指導連絡、住民の困りごと、意見、要望等の聴取等に当たることにより、住民との良好な関係を保持するとともに、受持区の実態を掌握するものとする。
第3 署長の責務
1 署長は、効率的な巡回連絡の実施に資するため、交番・駐在所連絡協議会等を活用するなどして、巡回連絡の趣旨、目的等について地域住民等の理解を広げるなどの環境整備を行うものとする。
2 署長は、巡回連絡を実施する地域警察官(以下「受持警察官等」という。)ごとに巡回連絡に専従する日を設ける、巡回連絡を効率的に推進する体制をとるなどして、巡回連絡実施時間の確保に努めるものとする。
3 署長は、管内における巡回連絡が計画的に実施されていることを不断に検証するとともに、その進捗状況を自ら把握し、各地域の実態、個々の地域警察官の能力、個性等に応じた具体的な指導教養並びに評価及び賞揚を適切に行うものとする。
4 署長は、巡回連絡カードの適正な管理を図るため、地域(地域交通)課長、地域(地域交通)課長代理又は地域係長等(警部補の階級にある地域警察幹部をいう。)による巡視等の機会を通じて、交番・駐在所等における巡回連絡カードの作成、補正、保管等の状況を点検し、必要な指導を行うものとする。
5 署長は、地域警察官以外の警察職員に対しても、巡回連絡に関する指導教養を行うとともに、必要に応じ、地域警察部門とそれ以外の部門を協力・連携させ、組織的かつ効率的に巡回連絡の目的を遂行するものとする。
第4 基本的実施要領
1 巡回連絡の対象
巡回連絡は、受持区内の全ての家庭、事業所等の各戸について行うものとする。ただし、署長が巡回連絡を行う必要がないと認めて特に指示したときは、この限りでない。
2 巡回連絡の実施頻度
署長は、地域の特性を踏まえた上で、住民等の異動状況等に応じた適切な実施頻度を具体的に定めるものとする。
3 巡回連絡を実施する時間帯
巡回連絡は、訪問先の住民等の迷惑とならない時間帯に行うものとし、訪問先の住民等の都合等により夜間に巡回連絡を行う場合は、地域(地域交通)課長又は地域(地域交通)課長代理の承認を受けた上で実施するものとする。
4 巡回連絡に当たっての指導連絡及び情報提供にかかる事項
巡回連絡に当たっては、次の(1)から(5)までに掲げる事項について、住民等に応じ、指導連絡及び情報提供を行うものとする。
(1) 最近における犯罪、事故及び災害(以下「犯罪等」という。)の傾向並びにその被害の防止方法
(2) 住民等に身近な犯罪等の発生状況及びその被害の防止方法
(3) 犯罪等の発生時における応急措置及び緊急の連絡方法
(4) 住民等に教示する必要があると認められる警察に対する諸届の手続の方法
(5) その他住民等の安全で平穏な生活を確保する上で必要な事項
5 新たに受持区の担当を命ぜられた場合の措置
新たに受持区の担当を命ぜられた地域警察官は、これまでの受持警察官等による巡回連絡の実施状況を把握した上で、計画的に巡回連絡を実施するものとする。
第5 巡回連絡カード等
1 巡回連絡の進捗状況については、巡回連絡実施状況表(様式第1号)により管理するものとする。
2 巡回連絡に当たっては、住民等に巡回連絡カードの作成を依頼し、又は住民等から必要事項を聴取して受持警察官等が自ら作成するものとする。
3 上記2により作成された巡回連絡カード(以下「作成済カード」という。)は、警察活動における指導連絡等に活用して、住民等の安全で平穏な生活の確保に役立てるものとする。
5 作成済カードは、住民等の協力を得て、異動事項を補正するものとする。
6 作成済カードの取扱いについては、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)及び福島県警察の個人情報等の管理に関する訓令(令和5年県本部訓令第11号)に基づき適正に行うものとする。
なお、巡回連絡カード記載の個人情報の取扱いについては、別に定める。
7 索引については、索引カード(様式第5号)により作成し、巡回連絡カードに準じて適正に取り扱うものとする。
8 各様式の記載・作成要領等については、別表のとおりとする。
様式第1号
略
様式第2号
略
様式第3号
略
様式第4号
略
様式第5号
略
別表
各様式の記載・作成要領等
様式 | 記載・作成要領等 |
1 巡回連絡実施状況表 (様式第1号) | 1 連絡簿の冒頭に編てつし、鉛筆書きとし、3年連用する。 2 整理番号順に記載し、転入に備えておおむね10行目ごとに2行程度の空欄をおく。 3 摘要欄は、該当する対象世帯に○印をつける。 4 世帯の全員が転出したときは、整理番号欄の余白に「出」と記載する。その後、同所に転入があった場合には、前住者の整理番号を用い、整理番号以外の前住者の関係事項を抹消する。 5 4年目に更新し、新表の前年の回数欄に、前年中の実施回数を世帯ごとに記入し、実施上の参考とする。 |
2 巡回連絡カード(一般家庭用) (様式第2号) | 1 連絡簿に編てつする。 2 整理番号は、地番などを参考に一連番号を記載する。世帯の増減その他の事由により、整理番号を改める必要があることから、鉛筆書きとする。 なお、世帯数が増加した場合には、枝番で整理番号を記載する。 例 10―1、10―2 3 本籍、住所、氏名、非常時の連絡先等の太線枠内は、訪問先の住民に記載を依頼する。 なお、訪問先の住民から承諾がある場合は、必要事項を聴取して警察官が記載する。 4 巡回連絡実施日は、実施年月日を記載し、在・不在を○で囲む。 |
3 巡回連絡カード(アパート・マンション用) (様式第3号) | 1 アパート、マンション等共同住宅の入居世帯を記載する。 2 アパート、マンション等の入居世帯のうち、世帯番号の最も早い連絡カードの前に編てつする。 3 名称 アパート、マンション等の名称を記載する。 4 整理番号 連絡カードの整理番号を記載する。 5 合計 当該アパート、マンション等の入居世帯数及び入居者数の合計を記載する。 6 居住見取図 各戸の配置について、略図を書き、室番号及び世帯主の氏名を鉛筆で記入する。 |
4 巡回連絡カード(官公署・事業所等用) (様式第4号) | 1 連絡簿に編てつする。 2 官公署、学校、会社、工場、病院、銀行、デパート、出店等を記載し、記載及び整理要領については巡回連絡カード(一般家庭用)に準じる。 3 名称、所在地、代表者氏名、非常時の連絡先等の太線枠内の記載は、巡回連絡カード(一般家庭用)に準じる。 4 防犯体制は、機械警備の有無、警備員配置の有無、警備を委託している会社名、警備員名、連絡先等を記載する。 |
5 索引カード (様式第5号) | 巡回連絡カード(一般家庭用及び官公署・事業所等用)の世帯主氏名、官公署・事業所等の名称等をエクセル様式に入力し、並べ替えをして印字後ファイル化しておく。 |