○速度規制見直しに係る5か年計画の策定について(依命通達)

令和7年12月2日

達(交規)第508号

[原議保存期間 5年(令和13年3月31日まで)]

[有効期間 令和13年3月31日まで]

対号1 令和6年10月2日付け達(交規、交企、交指、運免)第452号「道路交通法施行令の一部を改正する政令等の施行に伴う適切な運用について」

対号2 令和6年10月2日付け達(交規、交指)第453号「道路交通法施行令の一部を改正する政令等の施行に伴う対応に係る細目的事項について」

みだしのことについては、次のとおり策定したので、積極的に推進されたい。

1 目的

令和8年9月1日に施行となる改正道路交通法施行令により、道路標識などによって最高速度が指定されていない中央線等のない一般道路については、法定最高速度が30キロメートル毎時に引き下げられる。

法定最高速度が30キロメートル毎時に引き下げられることとなる道路(以下「引下げ対象道路」という。)のうち、交通量、車道幅員、設計速度、道路構造による分離の有無等の観点から、30キロメートル毎時の最高速度が適用された場合に実態と合わない路線(以下「支障路線」という。)は膨大であることから、厳しい財政状況の中で効果的に支障路線等を解消するためには、中長期的視点に立ち、優先順位を意識して速度規制の見直しを推進していく必要がある。

よって、令和8年度から令和12年度までの5か年を速度規制見直しの期間として設定し、実効性のある取組を推進するものである。

2 見直し対象道路

(1) 引下げ対象道路のうち、交通量や車道幅員、設計速度等の観点から、30キロメートル毎時の最高速度が適用されることが実態と合わない道路

(2) 道路構造による分離の有無について一見して判断することが容易ではない道路

(3) 40キロメートル毎時以上の最高速度規制が実施されている道路のうち、改正令の施行後に最高速度が30キロメートル毎時に引き下げられる道路と同様の構造であるため、法の趣旨と相違が生じる道路

(4) 最高速度規制が実施されておらず、かつ中央線が著しく摩耗しているため、一見して中央線が設けられていない引下げ対象道路と誤認されてしまい、交通の円滑に支障がある道路

(5) (1)から(4)に該当しないが、最高速度規制が実態に合っていないなど、見直しが必要な道路

(6) 郡山市内に存在する最高速度40キロメートル毎時のエリア規制箇所(以下「面40」という。)及び県内5箇所(福島市、二本松市、須賀川市、白河市、相馬市)に存在する最高速度30キロメートル毎時のエリア規制箇所(以下「面30」という。)内の道路

(7) 中央線等がなく最高速度30キロメートル毎時が指定されている道路

3 5か年計画について

(1) 速度規制の見直しについては、下表の計画に従って取り組むこと。

予定年度

見直し内容

その他

令和8年度

対象道路(1)(3)

対象道路(6)のうち面40

対象道路(2)(4)(5)については、優先順位の高いものから適宜対応していく。

令和9年度

対象道路(6)のうち面30

令和10年度

対象道路(7)のうち概ね1/3

令和11年度

対象道路(7)のうち概ね1/3

令和12年度

対象道路(7)のうち概ね1/3

(2) 交通規制や工事施工の優先順位については、予算や各署からの上申状況等を勘案し、交通規制課において調整すること。

(3) 令和7年度中については、令和8年度以降の見直しに向け、対象道路の交通実態の把握、標識の建柱・撤去数や場所の検討、住民等との合意形成を図るなどの準備期間とすること。

4 具体的な推進要領

別添「速度規制見直し要領」により行うこと。

5 交通規制情報管理システムの活用

(1) 速度規制検討機能の活用

交通規制情報管理システム(以下「システム」という。)の速度規制検討機能を活用して調査結果や取組状況を記録化し、支障路線の見直しを合理的かつ効率的に進めること。

(2) 標識・標示工事申請等

ア システムで工事業者へ委託発注する標識・標示工事申請(以下「工事申請」という。)が可能であるので、5か年計画に基づき優先順位の高いものから申請を行うこと。

イ 警察職員による自主工事が可能なものについては適宜実施すること。その場合は工事の実施結果をシステムに記録すること。

6 道路管理者との連携

(1) 道路管理者から新たに支障路線の情報提供があった際は、システムで追加すること。

(2) 中央線の摩耗が激しい道路については、法改正の趣旨を説明の上、適切な保守管理及び補修を行うよう申し入れること。

7 その他

(1) 「ゾーン30」及び「ゾーン30プラス」の対象区域については、速度規制見直しの対象外とする。

(2) 効果的な取組を実施した場合等は、適宜、交通規制課宛てに交通情報により報告すること。

別添

速度規制見直し要領

1 対象道路について

(1) 引下げ対象道路のうち、交通量や車道幅員、設計速度等の観点から、30キロメートル毎時の最高速度が適用されることが実態と合わない道路

例) 中央線が設置されていない幅員の広い道路で、実勢速度が40~50キロメートル毎時であり、30キロメートル毎時の最高速度が適用されることで、交通の円滑に支障がある道路など

(2) 道路構造による分離の有無について一見して判断することが容易ではない道路

例) バイパス等の流入、流出部や相互通行道路が分岐している道路など

(3) 40キロメートル毎時以上の最高速度規制が実施されている道路のうち、改正令の施行後に最高速度が30キロメートル毎時に引き下げられる道路と同様の構造であるため、法の趣旨と相違が生じる道路

例) 中央線が設置されていない幅員の狭い道路において、最高速度40キロメートル毎時の交通規制が実施されているため、改正令施行後に法定30キロメートル毎時となる道路と同様の構造であるにも関わらず、最高速度を引き上げていることとなる道路など

(4) 最高速度規制が実施されておらず、かつ中央線が著しく摩耗しているため、一見して中央線が設けられていない引下げ対象道路と誤認されてしまい、交通の円滑に支障がある道路

(5) (1)から(4)に該当しないが、最高速度規制が実態に合っていないなど、見直しが必要な道路

例) 引下げ対象道路ではないが、通学路であるため最高速度規制要望を受理しているなど、新たに最高速度規制の実施を検討する必要がある道路

(6) 郡山市内に存在する最高速度40キロメートル毎時のエリア規制箇所及び県内5箇所(福島市、二本松市、須賀川市、白河市、相馬市)に存在する最高速度30キロメートル毎時のエリア規制箇所内の道路

(7) 中央線等がなく最高速度30キロメートル毎時が指定されている道路

2 システム内の速度規制検討機能について

(1) 支障路線の見直し状況については、「上申」欄の未定・上申する・上申しない・対応済のいずれかに入力して進捗を管理すること。

ア 未定

未検討又は検討中であるもの。

イ 上申する

検討の結果、速度規制等の交通規制を上申(新規、変更、廃止)することとし、対応を終えるもの。

ウ 上申しない

検討の結果、速度規制等の交通規制の上申(新規、変更、廃止)や道路管理者の対応が不要であり、対応を終えるもの。

エ 対応済

検討の結果、道路管理者等に対応を求めたため、速度規制等の交通規制の上申(新規、変更、廃止)が不要であり、対応を終えるもの。

「協議内容」欄に具体的な協議内容を入力すること。

(2) 調査結果や取組状況については「警察の対応」「具体的内容」欄に入力して記録化すること。

(3) 対象道路を新たに把握した場合は追加すること。

(4) 速度規制レイヤ、はみ禁レイヤ、事故データレイヤ等を重ねて表示し、合理的かつ効率的な対象道路の見直しに活用すること。

3 取組方針等について

対象路線

取組方針・着眼点・解消策

対象道路(1)

ア 取組方針

対象道路の中でも優先順位が高いため、交通実態を把握し、住民等との合意形成を図った上で上申すること。

令和8年度中に解消するよう計画的に進めること。

イ 着眼点

(ア) 最高速度規制が実施されていない。

(イ) 中央線がなく幅員が広い。

(ウ) 歩道等が設置され歩車分離されている。

(エ) 実勢速度が30キロメートル毎時を超過しており、30キロメートル毎時で走行すると支障がある。

(オ) 交通量が多く、30キロメートル毎時で走行すると渋滞が発生する可能性がある。

ウ 解消策

(ア) 道路管理者に中央線の新設を依頼し、60キロメートル毎時の最高速度に引き上げる。

(イ) 道路管理者が中央線を設置できない等の理由で60キロメートル毎時の最高速度に引き上げられない場合、新たに40又は50キロメートル毎時の最高速度規制を実施する。

対象道路(2)

ア 取組方針

対象道路(1)(3)(6)を優先しつつも、交通実態を把握し、住民等との合意形成を図った上で、必要性の高いものから上申すること。

令和12年度までに解消するよう中長期的な視点で進めること。

イ 着眼点

(ア) 最高速度規制が実施されていない。

(イ) 道路構造物の形態や設置目的、当該道路の道路法上の取扱い、接続先を含めたその道路の利用方法等を勘案し、道路構造により、通行が往復の方向に分離されている。

(ウ) 中央部にオーバーパスが設けられ側道がオーバーパスの両側にそれぞれ設置されている道路において、オーバーパスを含めた道路を全体として観察し、側道を含めて、通行が往復の方向別に分離されている。

(エ) 運転者にとって道路構造による分離の有無が一見して判断できる。

ウ 解消策

(ア) 運転手にとって道路構造による分離の有無が一見して判断できない可能性がある場合は、必要に応じて、新たに40又は50キロメートル毎時の最高速度規制を実施する。

(イ) 運転手にとって道路構造による分離の有無が一見して判断できない可能性がある場合は、道路管理者に、法定外表示・法定外看板(以下「法定外表示等」という。)の設置を依頼し、必要に応じて、当該道路が60キロメートル毎時の道路であることを示す。

対象道路(3)

ア 取組方針

対象道路の中でも優先順位が高いため、交通実態を把握し、住民等との合意形成を図った上で上申すること。

令和8年度中に解消するよう計画的に進めること。

イ 着眼点

(ア) 40又は50キロメートル毎時の最高速度規制が実施されている。

(イ) 中央線がなく幅員が狭い。

(ウ) 歩行者交通量(児童、高齢者等)が多い。

(エ) 実勢速度が30キロメートル毎時程度であり、殊更にそれを上回る40又は50キロメートル毎時の最高速度規制が実施されている。

(オ) 当該道路を40又は50キロメートル毎時の最高速度で通行することに危険性がある。

ウ 解消策

指定最高速度規制を廃止し、30キロメートル毎時の最高速度に引き下げる。

対象道路(4)

ア 取組方針

対象道路(1)(3)(6)を優先しつつも、交通実態を把握し、必要性の高いものから上申すること。

令和12年度までに解消するよう中長期的な視点で進めること。

イ 着眼点

(ア) 最高速度規制が実施されていない。

(イ) 中央線が摩耗・消失している。

(ウ) 歩行者交通量(児童、高齢者等)が多い。

(エ) 歩道等が設置され歩車分離されている。

(オ) 実勢速度が30キロメートル毎時を超過しており、30キロメートル毎時で走行すると支障がある。

(カ) 交通量が多く、30キロメートル毎時で走行すると渋滞が発生する可能性がある。

(キ) 追越しのための右側部分はみ出し通行禁止(以下「はみ禁」という。)の交通規制が実施されている。

ウ 解消策

(ア) 道路管理者に中央線の更新を依頼し、60キロメートル毎時の最高速度を維持する。

(イ) はみ禁を更新し、60キロメートル毎時の最高速度を維持する。

(ウ) はみ禁を廃止し、白色破線の中央線を施工し、60キロメートル毎時の最高速度を維持する。

(エ) 歩行者の交通量が多い、道路管理者が中央線を更新できない等の理由で60キロメートル毎時の最高速度に引き上げられない場合、新たに、40又は50キロメートル毎時の最高速度規制を実施する。

対象道路(5)

ア 取組方針

対象道路(1)(3)(6)を優先しつつも、交通実態を把握し、住民等との合意形成を図った上で、必要性の高いものから上申すること。

令和12年度までに解消するよう中長期的な視点で進めること。

イ 着眼点

交通規制基準のとおり。

ウ 解消策

交通規制基準のとおり。

エ その他

持続可能な交通規制の推進の観点から、真に必要な交通規制か十分に検討すること。

対象道路(6)

ア 取組方針

対象道路の中でも優先順位が高いため、交通実態を把握し、住民等との合意形成を図り、交通規制課と協力しながら上申や工事申請を進めること。

郡山市内についは令和8年度中、福島市、二本松市、須賀川市、白河市、相馬市については令和9年度中に解消するよう計画的に進めること。

イ 着眼点

(ア) 面規制内に中央線等がある道路がある。

(イ) (ア)の道路の実勢速度に応じて、新たに40又は50キロメートル毎時の最高速度規制を実施する必要がある。

(ウ) 対象路線(1)(5)に該当する路線がある。

ウ 解消策

(ア) エリア規制を廃止し、新たに40又は50キロメートル毎時の最高速度規制を実施する。

(イ) 廃止したエリア規制と同じ速度の線規制を行う場合は、「中心市街地全域」の補助板を撤去する。

エ その他

この交通規制は、昭和50年代から続く「都市総合交通規制」として中心市街地全域に対する最高速度のエリア規制であり、

最高速度40キロメートル毎時のエリア規制~郡山市

最高速度30キロメートル毎時のエリア規制~福島市含む5市

に意思決定がなされているが、規制エリアが不明確である等の問題が生じている。

対象道路(7)

ア 取組方針

対象道路の中では、優先順位が最も低いものの、交通実態を把握し、住民等との合意形成を図った上で、必要性の高いものから上申すること。

令和10年度から令和12年度にかけて解消できるよう、中長期的な視点で進めること。

イ 着眼点

(ア) 中央線等がない。

(イ) 通学路に指定されている。

(ウ) 住民等から線30を残すよう要望されている。

(エ) 速度が要因の交通事故が発生している。

ウ 解消策

指定速度を廃止し、標識を撤去する。

ただし、通学路で運転者に注意喚起を促す必要がある等の事情がある場合には、あえて指定速度及び標識を残すことについて検討すること。

エ その他

県内全域に多数存在している路線であり、法定速度と指定速度の30キロメートル毎時が重複しても問題はないが、半数以上の交通規制が30年以上前のものであり、標識の老朽化が顕著であることから、長期的な標識の維持管理の観点から廃止を進めること。

速度規制見直しに係る5か年計画の策定について(依命通達)

令和7年12月2日 達(交規)第508号

(令和7年12月2日施行)

体系情報
交通部
沿革情報
令和7年12月2日 達(交規)第508号