○若年運転者講習の運用について(依命通達)

令和7年11月27日

達(運免)第499号

[原議保存期間 5年(令和13年3月31日まで)]

[有効期間 令和13年3月31日まで]

みだしのことについて、次のとおり定め、令和7年11月27日から施行し、令和7年3月24日から適用することとしたので、事務処理上誤りのないようにされたい。

第1 趣旨

この通達は、道路交通法の一部を改正する法律(令和4年法律第32号)の施行に伴い、若年運転者講習(道路交通法(昭和35年法律第105号。以下「法」という。)第108条の2第1項第14号に掲げる講習をいう。以下「講習」という。)の運用について必要な事項を定めるものとする。

第2 基本的留意事項

1 講習対象者

法第102条の3に規定する基準該当若年運転者

2 講習指導員

(1) 講習指導員の要件

ア 公安委員会が実施する講習

警察職員の中から次の要件に該当する者を講習指導員として必要数確保すること。

(ア) 運転適性検査・指導者資格者証の交付を受けていること。

(イ) 講習に使用する普通自動車を運転することができる運転免許(仮運転免許を除く。)を現に受けていること。

(ウ) 運転適性検査等の実務経験が豊富であること。

イ 指定講習機関が実施する講習

指定講習機関に関する規則(平成2年国家公安委員会規則第1号。以下「規則」という。)第5条各号に掲げる要件に該当する運転適性指導員(法第108条の4第1項第1号に規定する運転適性指導員をいう。以下同じ。)を必要数確保させるものとし、これ以外の者を従事させないこと。

(2) 講習指導員の資質の向上

講習指導員に対する教養及び研修会を随時開催し、知識、指導能力等の向上に努めること。

特に、新しく講習指導員となる者に対しては、事前に十分な教養を行い、講習を効果的に行うための知識・技術を習得させること。

なお、研修会等の開催に当たっては、心理学等に関する専門家、学識経験者等を招致するなど、その内容の充実に努めること。

(3) 講習指導員の服装

講習指導員の服装は、活動に便利なもので、かつ、講習指導員としてふさわしいものとすること。

3 講習施設

所要の受講者を収容できる必要な機材を備えた教室等を整備するなど、講習の実施に必要な施設を確保すること。

4 講習用教材等

(1) 視聴覚教材等

性格と運転の概説に関する視聴覚教材を必要数整備するとともに、筆記による検査のために必要な所要の運転適性検査用紙を必要数整備すること。

また、必要に応じ、感情制御能力や自己の運転技能に対する客観的評価能力の養成に資する教本等を使用させること。

(2) 普通自動車

ア 講習用車両は普通自動車免許に係る標準試験車と同等以上の普通自動車とする(オートマチック・トランスミッションその他のクラッチの操作を要しない機構がとられておりクラッチの操作装置を有しない普通自動車を含む。)

イ 講習に使用する普通自動車については、講習指導員が危険を防止するための応急の措置を講ずることができる装置(補助ブレーキ)を備えさせること。

なお、身体障害者用車両を持ち込む場合も必ず前記の装置を備えたものを持ち込ませること。

ウ 講習用車両には「講習中」の標識を前方又は後方から見やすいように表示させること。

(3) 録画装置

実車による講習の状況(車内からの走行状況及び講習生の運転姿勢)を記録できるよう、所要の録画装置を整備すること。

(4) 映像再生機材

実車による講習の状況を録画した映像を用いた指導が実施できるよう、所要の映像再生機材を整備すること。

5 指定講習機関の指定

指定講習機関の指定を受けようとする一般社団法人若しくは一般財団法人又は指定自動車教習所(以下「一般社団法人等」という。)から指定の申請があった場合には、法第108条の4第1項第3号並びに規則第5条及び第8条の2の各要件について当該一般社団法人等に直接赴いて確認するとともに、法第108条の4第3項各号に掲げる欠格事由のいずれにも該当しない一般社団法人等であることの確認を行った後、厳格な審査により指定の可否を判断すること。

第3 講習実施上の留意事項

1 講習の通知等

(1) 受講日時及び受講場所の通知

ア 受講日時及び受講場所については、福島県道路交通規則(昭和35年福島県公安委員会規則第14号。以下「県規則」という。)第36条の14の2第1項の規定により公安委員会が指定する場所又は指定講習機関(以下「指定講習機関等」という。)と講習日時を指定した上で通知するとともに、できる限り対象者に受講の機会を与えるように措置すること。

イ 通知書には、講習の所要時間、携行品(通知書、運転免許証又は免許情報記録個人番号カード(以下「免許証等」という。)、筆記用具、講習手数料等)及び服装等受講上の注意事項を記載した書面を添付すること。

(2) 指定講習機関に対する講習対象者の通知

指定講習機関に対し講習受講対象者を若年運転者講習受講予定者通知書(様式第1号)により通知すること。

(3) 講習対象者が「やむを得ない理由」の書類を提出したときの措置

講習の通知を受けた者がやむを得ない理由により所定の期間内に講習を受けることができず、その後に講習を受けようとする場合は、「やむを得ない理由」のあったことを証するに足りる書類を指定講習機関又は公安委員会に提出して講習を受けることとなるが、そのような書類が指定講習機関に提出されて受講の申込みがなされたときは、速やかに公安委員会に報告させ、公安委員会において「やむを得ない理由」を十分に確認した後、講習を受けさせること。

(4) 講習の移送

講習通知を発しようとした際に講習対象者が他の都道府県に住所を移転していることが判明した場合は、その者に対し速やかに住所変更の届出を行うよう指導するとともに、若年運転者講習移送通知書(様式第2号)により移転先を管轄する公安委員会へ通知すること。

通知を受けた公安委員会は、速やかに当該対象者に講習を行う旨を通知すること。

また、講習通知が到達した後に、講習対象者が他の都道府県に住所を移転した場合において、講習対象者が移転先の都道府県の指定講習機関又は公安委員会に受講申請を行おうとする場合には、住所変更を行ってから受講申請を行うよう指導(講習対象者が指定講習機関に受講申請を行おうとする場合にあっては、指定講習機関を通じて指導)すること。

住所変更の届出を受けた公安委員会は、速やかに旧住所地を管轄する公安委員会に通知を行い、通知を受けた公安委員会は、速やかに若年運転者講習移送通知書を送付すること。

2 講習の受付等

(1) 公安委員会が実施する講習の受付

ア 運転免許課長は、公安委員会において受講する者に対し、若年運転者講習受講申請書(県規則様式第40号の3の2)に、手数料条例第14条第1項及び第22条の規定により福島県収入証紙を貼付させ、若年運転者講習通知書及び免許証等により、受講日、講習対象者本人であることなどの必要事項を確認した上で受理すること。

イ 上記(1)の受理の際、通知手数料納付書(県規則様式第47号)に、手数料条例第15条及び第22条の規定により、福島県収入証紙を貼付させ、受講対象者から通知手数料を徴収すること。

(2) 指定講習機関が実施する講習の受付

ア 指定講習機関は、当該指定講習機関において受講する者に対し、若年運転者講習受講申請書に、手数料条例第14条及び第22条ただし書の規定により講習手数料を添付させ、若年運転者講習通知書及び免許証等により、受講日、講習対象者本人であることなどの必要事項を確認した上で受理すること。

イ 上記(1)の受理の際、指定講習機関は、通知手数料納付書に、手数料条例第15条及び第22条の規定により、福島県収入証紙を貼付させたものを受領の上、当該納付書を当該指定講習機関の所在地を管轄する署に提出するものとし、当該署が通知手数料の納付に関する事務を行うこと。

3 講習時間及び実施期間

講習時間は9時間とし、原則として連続する2日間で行うものとするが、やむを得ず連続する2日間で実施することができない場合は、近接した日に第2日目を指定すること。

4 学級編成

(1) 学級編成の基本

1学級3人の編成を基準とする。

(2) 講習指導員の配置

1学級につき講習指導員1人を配置することを原則とする。

なお、指定講習機関にあっては、法第108条の5第1項の規定により、運転適性指導には運転適性指導員以外の者を従事させることはできないことから、補助者についても運転適性指導員をもって充てること。

5 運転適性指導

運転適性指導は、筆記による検査、口頭による検査及び普通自動車の運転をさせることにより行う検査に基づき行うものとする。

筆記による検査は、「科警研編73C型」又はこれと同等以上の運転適性診断資料を使用して実施し、これに基づきカウンセリング等の指導を行うこと。

なお、運転適性診断資料は、カウンセリング等の後、受講者本人に交付すること。

6 講習の項目及び時間数等

別表のとおり。

なお、講習の項目については、年齢課程に係る特例教習(道路交通法施行令(昭和35年政令第270号)第32条の7第2号、第32条の8第2号又は第34条第5項若しくは第8項に規定する教習をいう。)の教習項目が含まれるものとなっている。

7 若年運転者講習終了証明書の交付

(1) 運転免許課長は、公安委員会が実施した講習を終了した者に対し、若年運転者講習終了証明書(県規則様式第40号の3の4。別添1)を交付すること。

(2) 指定講習機関は、講習を終了した者に対し、若年運転者講習終了証明書(県規則様式第40号の3の5。別添2)を交付すること。

第4 指定講習機関に対する指導上の留意事項

1 指定講習機関に対する指導・監督

指定講習機関と連絡を密にしつつ、規則の関連規定に基づき、随時必要な命令、報告又は資料の提出の要求、講習の立会検査等を実施するなど、講習が適正かつ確実に行われるよう特段の配意をすること。

2 講習業務規程の変更等に係る指導

法第108条の6の規定により、指定講習機関は、講習の時間、休日、場所、実施方法等規則第10条に定める事項について講習業務規程を定め、公安委員会の認可を受けなければならないが、これらの事項に変更が生じた場合についても認可が必要であるので、確実に変更の認可申請をさせること。

3 保秘の徹底

法第108条の7第1項の規定により、指定講習機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者には秘密保持義務が課せられており、また、同条第2項の規定により、講習の業務に従事する指定講習機関の役員及び職員は、いわゆる「みなす公務員」とされている。したがって、指定講習機関としての事務とその他の事務との分掌を明確に区別して、適正な業務管理に努めさせるとともに、受講者に関する情報はもとより、講習に係る各種情報に対する保秘を徹底するよう指導すること。

4 講習の実施に伴う連絡等

講習の適正かつ確実な実施及び講習水準の維持・向上を図るため、規則第18条の規定に基づき、公安委員会と密接な連絡をとるよう指定講習機関を指導するとともに、指定講習機関が講習を実施する上で必要と認められる範囲の情報提供等を行うこと。

5 実施結果の報告

指定講習機関において講習を実施したときは、若年運転者講習結果報告書(様式第3号)を作成させ、講習終了当日に公安委員会に報告させること。

6 講習受講済みの登録

公安委員会は、講習を実施し、又は指定講習機関から5の報告を受けたときは、速やかに講習終了者についての登録を行うこと。

第5 各種事故の防止

公安委員会及び指定講習機関は、講習中の各種事故防止に万全を期すため、講習指導員に特段の配意をさせること。

なお、指定講習機関において講習に関して発生した各種事故については、速やかに公安委員会に報告させること。

別表(第3関係)

若年運転者講習細目

1日目(5時間)


項目

内容

指導要領

時間

1

運転適性検査(73C型)

運転適性検査(73C型)

講習の目的とその日程について簡単に説明し、直ちに、運転適性検査を実施する。自分の力を出し切るよう指導する。

1時間

2

技能録画①(実車)

講習生の運転姿勢及び運転の映像を様々な道路交通環境下において記録する。

・講習生の運転姿勢を映像として記録する。

・講習生の運転について映像を記録する。

1時間

3

性格と運転の概説(座学)

視聴覚教材や運転適性検査(73C型)の結果により、性格特徴が運転の仕方に表れる可能性があることを理解させる。

・取消処分者講習で実施しているものと同内容

・性格と運転行動の関係について概説を行う。

・運転適性検査(73C型)の結果を講習生に渡した上で、指導・助言を行う。

・運転適性検査の結果における長所については褒める一方、短所については表れやすい運転行動を例示として挙げ、自己の運転行動を見つめ直すきっかけを作る。

1時間

4

運転適性検査の結果及び録画映像に基づく個別指導①(座学)

運転適性検査(73C型)の結果及び技能録画①で録画した映像に基づき、自己の心理的特性や運転技能等を客観的に理解させるとともに、様々な心理的特性と運転行動の関係について理解させる。

・録画映像の観察に先立ち、「技能録画①」における運転について講習生に点数形式で自己評価をさせ、減点要因を講習生に語らせることにより(満点評価した場合には現状維持又はそれ以上を目指すための要因を語らせることにより)、講習生の運転に対する主観的評価を把握する。

・運転適性検査(73C型)の結果及び本項目開始時における自己評価結果を踏まえ、技能録画①において録画した自己の運転状況の映像(一部で構わない。)を観察し、問題(危険性がある運転行為等)があった運転場面について、講習生自身に、何が問題であったのか、自己の心理的特性がどのように運転行動に影響したのか、また、心理的特性の短所について、どのように意識して行動したら補うことができるのかについて、講習指導員とディスカッションすることにより考えさせ、心理的特性が運転行動に与える影響を理解させるとともに、客観的評価と主観的評価の相違を理解させる。

1時間

5

安全運転のための指導①(実車)

実車を講習指導員が同乗した上で運転させ、運転適性検査(73C型)の結果及び「運転適性検査の結果及び録画映像に基づく個別指導①」を踏まえ、講習生の弱点となる場面について重点的に指導を行う。


1時間

2日目(4時間)


項目

内容

指導要領

時間

1

技能録画②(実車)

講習生の運転姿勢及び運転の映像を様々な道路交通環境下において記録する。

・講習生の運転姿勢を映像として記録する。

・講習生の運転について映像を記録する。

1時間

2

運転適性検査の結果及び録画映像に基づく個別指導②(座学)

各講習生の技能録画②で録画した映像に基づき、運転適性検査(73C型)の結果を踏まえることにより、運転行動にどのような変化が生じたかを理解させる。

・録画映像の観察に先立ち、「技能録画②」における運転について講習生に点数形式で自己評価をさせ、減点要因を講習生に語らせることにより(満点評価した場合には現状維持又はそれ以上を目指すための要因を語らせることにより)、講習生の運転に対する主観的評価を把握するほか、運転適性検査(73C型)の結果を踏まえ、講習全般について、どのような点について注意して運転していたのか、講習生に意見を述べさせる。

・自己の心理的特性を踏まえた運転をすることにより、自己の運転行動にどのような変化が生じたのか(可能な限り、技能録画①において録画した映像(一部で構わない。)と技能録画②において録画した映像(一部で構わない。)を比較するなどしてその違いを視覚的にも明らかにする。)を、講習指導員とディスカッションすることによって理解させるとともに、各講習生の運転適性検査(73C型)の結果及び1日目と2日目に実施した自己評価の結果を踏まえた指導を行い、今後も自身の運転を客観的に反省することができるよう意識付けを行う。

1時間

3

安全運転のための指導②(実車)

実車を講習指導員が同乗した上で運転させ、運転適性検査(73C型)の結果及び「運転適性検査の結果及び録画映像に基づく個別指導②」を踏まえ、講習生の弱点となる場面について重点的に指導を行うほか、講習の総まとめとして、交通違反や交通事故につながりやすい運転行動及び心理的特性について解説し、いかなる状況においても安全運転を心掛けるよう指導を行う。


1時間

4

講習全体の振り返り(座学)

講習生に対して発言を促しながら質疑応答を行い、講習全体を通じての感想文をまとめさせる。


1時間

様式第1号(第3関係)

 略

様式第2号(第3関係)

 略

様式第3号(第4関係)

 略

別添1

 略

別添2

 略

若年運転者講習の運用について(依命通達)

令和7年11月27日 達(運免)第499号

(令和7年11月27日施行)

体系情報
交通部
沿革情報
令和7年11月27日 達(運免)第499号