○運転免許取得者等教育及び運転免許取得者等検査の認定制度の運用について(依命通達)
令和7年12月9日
達(運免)第528号
[原議保存期間 5年(令和13年3月31日まで)]
[有効期間 令和13年3月31日まで]
みだしのことについて、次のとおり定め、令和7年12月9日から施行し、令和7年3月24日から適用することとしたので、事務処理上誤りのないようにされたい。
記
第1 趣旨
この通達は、道路交通法の一部を改正する法律(令和4年法律第32号)の施行に伴い、道路交通法(昭和35年法律第105号。以下「法」という。)第108条32の2第1項に規定する運転免許取得者等教育の認定制度の運用について、必要な事項を定めるものとする。
第2 運転免許取得者等教育の認定制度に係る運用上の留意事項について
1 認定の審査について
(1) 「交通安全教育指針に従つて行われるものであること」の審査
法第108条の32の2第1項第3号の「交通安全教育指針に従つて行われるもの」であることは、交通安全教育指針(平成10年国家公安委員会告示第15号。以下「指針」という。)のうち、具体的には、指針「第1章 交通安全教育を行う者の基本的な心構え」に示された事項及び指針第2章第5節「2 免許取得後の交通安全教育」に示された目的、内容及び配慮すべき事項に従って行われることを意味する。
このほか、運転免許取得者等教育の認定に関する規則(平成12年国家公安委員会規則第4号。以下「認定教育規則」という。)第1条第3号及び第4号に掲げる課程にあっては、指針第2章「第6節 高齢者に対する交通安全教育」に示された目的、内容及び配慮すべき事項に従って行われる必要がある。
また、いわゆる業務用自動車の運転者を対象として、認定教育規則第1条第8号に掲げる課程等を行う場合にあっては、指針第2章第5節「3 業務用自動車運転者に対する交通安全教育」に示された目的、内容及び配慮すべき事項に従って行われる必要がある。
したがって、法第108条の32の2第1項第3号の「交通安全教育指針に従つて行われるもの」であることの審査を行うに当たっては、認定教育規則第5条第2項の規定により認定の申請書に添付しなければならないこととされている書類を基に、認定を受けようとする運転免許取得者等教育の教育事項や教育方法等が妥当なものかどうかについて審査すること。
(2) 「課程の基準に適合するものであること」の審査
認定を受けようとする運転免許取得者等教育の課程が、認定教育規則第4条の課程の基準に適合しているかどうかについては、認定の申請書に添付しなければならないこととされている書類によって審査すること。
したがって、教育計画書には、教育事項ごとに、教育方法(使用する資器材等)や教育時間を記載させるとともに、認定を受けようとする運転免許取得者等教育の年間の実施回数等についても記載させること。また、教育時間については、全体の教育時間及びコース又は道路における自動車等の運転の実習に係る教育時間を明確に記載させること。
審査を行うに当たって留意すべき事項は、次のとおりである。
ア 教育事項
認定教育規則第4条第3項第1号の表の中欄に掲げる教育事項のうち、自動車等の「運転について必要な技能及び知識」についての運転免許取得者等教育には、自動車等の運転に必要な技能についての指導と知識についての指導を運転の実習と座学に分けて行うことはもとより、コース又は道路における自動車等の運転の実習を通じて自動車等の運転に必要な知識についての指導を行う場合についても、該当するものと認められる。
イ 教育時間
コース又は道路における自動車等の運転の実習に係る教育時間(認定教育規則第4条第1項第2号及び第3項第2号)には、実際に自動車等を運転させて指導を行う前の事前説明や事後の指導、講評等の時間が含まれていても差し支えない。
ウ その他
認定教育規則第1条第3号又は第6号に掲げる課程の基準に適合するものであることの審査については、別に定めるところによる。
2 終了証明書の交付
認定教育規則第1条第3号又は第6号に掲げる課程により行う運転免許取得者等教育で法第108条の32の2第1項の認定を受けたもの(以下「特定教育」という。)を行う者が、特定教育を受けた者に対して行う終了証明書の交付については、別に定めるところによる。
また、特定教育以外の運転免許取得者等教育についても、認定を受けた者が独自に終了証明書等を発行することは差し支えない。
3 報告等について
(1) 帳簿
認定教育規則第9条の規定により特定教育を行う者が備えることとされている帳簿については、別に定めるところによる。
(2) 報告
法第108条の32の2第4項において準用する法第98条第5項の規定により、運転免許取得者等教育の課程について福島県公安委員会(以下「公安委員会」という。)の認定(以下「公安委員会認定」という。)を受けた者から、次の報告を求めるものとする。
ア 定期報告
(ア) 運転免許取得者等教育の課程ごとの年間実施回数及び受講者数
(イ) その他公安委員会が必要と認める事項
イ 随時報告
(ア) 運転免許取得者等教育の運転に係る事故(その都度)
(イ) 運転免許取得者等教育指導員の交通事故(その都度)
(ウ) その他の公安委員会が必要と認める特異事項(その都度)
ウ その他
認定教育規則第1条第3号又は第6号に掲げる課程により行う運転免許取得者等教育に関する報告については、別に定めるところによる。
第3 運転免許取得者等検査の認定制度に係る運用上の留意事項について
運転免許取得者等検査の認定制度に係る運用上の留意事項については、別に定めるところによる。
第4 運転免許取得者等教育及び運転免許取得者等検査の認定制度に共通する運用上の留意事項について
1 「公安委員会認定」という文字を冠した名称の使用等について
(1) 「公安委員会認定」という文字を冠した名称の使用
公安委員会の認定を受けた者は、認定を受けた運転免許取得者等教育の課程又は運転免許取得者等検査の方法について「公安委員会認定」という文字を冠した名称を用いることができる(法第108条の32の2第3項(法第108条の32の3第2項において準用する場合を含む。以下同じ。))。
この場合、認定した福島県公安委員会名を付し、「福島県公安委員会認定」とすることは差し支えないが、認定した福島県公安委員会以外の公安委員会の都道府県の名称を付すことや、「福島県警察認定」、「警察庁認定」、「公安委員会公認」、「公安委員会認可」又は「公安委員会許可」というような「公安委員会認定」に類似した名称を用いることは、運転免許取得者等教育又は運転免許取得者等検査を受けようとする者等を混乱させ、また、法第108条の32の2第3項違反を助長するおそれがあることから、用いないように指導すること。
また、「公安委員会認定」の文字を冠した名称は、運転免許取得者等教育の課程又は運転免許取得者等検査の方法について用いることができるものであり、施設の名称等について用いることのないよう指導すること。
なお、指定自動車教習所の中には、「指定」を受けていることをもって施設の名称等に「公認」、「認定」、「認可」等という文字を冠している実態が認められるが、これとの混同を避けることからも、「公安委員会認定」という文字の適切な使用について留意すること。
(2) 法第108条の32の2第3項違反の事件処理
運転免許取得者等教育又は運転免許取得者等検査を行う者が、当該運転免許取得者等教育の課程又は当該運転免許取得者等検査の方法について、公安委員会の認定を受けないで、「公安委員会認定」という文字を冠した名称を用いた場合には、10万円以下の過料に処せられる(法第108条の32の2第3項及び法第123条の2第2号)。
過料事件は原則として過料に処せられるべき者の住所地の地方裁判所の管轄とされており、手続の開始は裁判所の職権による。しかし、過料事件のすべてについて裁判所が独自に職権で探知することは事実上不可能であることから、一般には、関係公務員から過料に当たる行為のあった旨の通知を受け、管轄裁判所が手続を開始する(非訟事件手続法(平成23年法律第51号)第119条等参照)。
したがって、公安委員会の認定を受けないで「公安委員会認定」という文字を冠した名称を用いている者を発見したときは、その者の住所地の地方裁判所に対応する検察庁の検察官にその旨を通知すること。
2 行政手続法の適用関係について
(1) 認定
法第108条の32の2第1項又は第108条の32の3第1項の規定による認定は、自己に対する利益を求める申請に対する処分であり、「申請により求められた許認可等」に該当し、行政手続法(平成5年法律第88号)第2章の適用がある。
(2) 認定の取消し
法第108条の32の2第5項(法第108条の32の3第2項において準用する場合を含む。)の規定による認定の取消しは、行政手続法第13条第1項第1号イに該当し、聴聞を行わなければならない。
3 その他
(1) 課程又は方法の名称
公安委員会の認定を受けようとする運転免許取得者等教育の課程又は運転免許取得者等検査の方法の名称については、当該教育又は当該検査を行おうとする者が自由に設定して差し支えない。
(2) 指定自動車教習所において運転免許取得者等教育又は運転免許取得者等検査を行う場合の留意事項
指定自動車教習所において教習業務と同時に運転免許取得者等教育又は運転免許取得者等検査を実施する場合には、道路交通法施行規則(昭和35年総理府令第60号)第33条第5項第1号ムの「同時にコースにおいて使用する自動車」には当該運転免許取得者等教育又は当該運転免許取得者等検査に使用する自動車も含まれる。
この場合、指定自動車教習所の教習業務について公安委員会が適切に指導監督する必要があることから、指定自動車教習所において運転免許取得者等教育又は運転免許取得者等検査に使用する自動車については、外部から容易に識別できるよう「認定教育(検査)中」等の標識を車両の前方又は後方(二輪車は後方)から見やすいように表示させること。
(3) 事故の防止
運転免許取得者等教育又は運転免許取得者等検査の実施に当たっては、交通事故の防止に特に配意させること。