○消費者安全確保地域協議会との連携について(依命通達)

令和8年1月22日

達(生企、生環)第33号

[原議保存期間 5年(令和13年3月31日まで)]

[有効期間 令和13年3月31日まで]

消費者安全法(平成21年法律第50号。以下「法」という。)第11条の3第1項により、国及び地方公共団体の関係機関は、消費者安全の確保のための取組を効果的かつ円滑に行うため、関係機関等により構成される消費者安全確保地域協議会(以下「協議会」という。)を組織できることとされている。警察においては、これまで、地方公共団体が設置した協議会と連携し、消費者の財産上の利益侵害防止に努めてきたところであるが、令和7年3月18日に閣議決定された「第5期消費者基本計画」において、高齢化・単身世帯化の更なる進行により、配慮を要する消費者への対応を強化する必要等があり、協議会の活性化や見守り活動の充実を地域の実情に応じて促進するとされたことから、下記の点に留意の上、事務処理上遺漏のないようにされたい。また、本件については、消費者庁と協議済みであり、同庁から令和7年12月11日付けで別添1の関係通知「消費者安全確保地域協議会における警察との連携について」(消地協第300号)が発出されていることから執務の参考とされたい。

1 協議会の概要

(1) 協議会の組織

国及び地方公共団体の機関であって、消費者の利益の擁護及び増進に関する分野の業務に従事するもの(以下「関係機関」という。)は、当該地方公共団体の区域における消費者安全の確保のための取組を効果的かつ円滑に行うため、関係機関により構成される協議会を組織することができる(法第11条の3第1項)

なお、この関係機関として、警察本部及び警察署も含まれると解されている。

(2) 協議会の活動

協議会の構成員(関係機関及び消費生活協力団体その他の関係者)は、消費者安全の確保のため、消費生活上特に配慮を要する消費者と適当な接触を保ち、その状況を見守ること等の取組を行うものとされている(法第11条の4第2項)

なお、「消費生活上特に配慮を要する消費者」(以下「見守り対象者」という。)に該当するか否かは、それぞれの協議会で決めることとなるが、例えば、高齢者や障害者のうち、過去に消費者被害を受けた経験がある等の理由により、消費者被害に遭いやすい特性を有すると思われる者が考えられる。

(3) 協議会への情報提供等

協議会を組織する地方公共団体の区域における消費者安全の確保のための取組を効果的かつ円滑に行うため、構成員間で必要な情報を交換するとともに、消費者安全の確保のための取組に関する協議を行う(法第11条の4第1項)

また、協議会は、情報の交換及び協議を行うため必要があると認めるとき、又は構成員が行う消費者安全の確保のための取組に関し他の構成員から要請があった場合等は、構成員に対し、消費生活上特に配慮を要する消費者に関する情報の提供、意見の表明その他の必要な協力を求めることができる(法第11条の4第3項)

(4) 秘密保持義務

協議会の事務に従事する者又は協議会の事務に従事していた者は、協議会の事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない(法第11条の5)

なお、この規定に違反して秘密を漏らしたときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金(併科なし)に処せられる(法第53条第1項)

2 警察の対応

(1) 協議会への参加について

協議会の活動は犯罪被害の未然防止に資するものと考えられるほか、警察の相談窓口に寄せられた相談のうち、消費者問題に関する相談を協議会のネットワーク等を通じて地域の消費生活センターに円滑につなげることは問題解決に効果的であると考えられる。このため、各署においては、管轄する地域の自治体に協議会が設置されている場合(福島県内においては、現在7自治体で協議会を設置)には、構成員として参加することを検討されたい。

また、管轄する地域の自治体に協議会が設置されるに当たり、当該自治体からの要請があった場合にも同様に、構成員として参加することを検討されたい。

(2) 見守り活動について

協議会の活動内容は、それぞれの協議会において判断されるものであって、警察にその責務の範囲を超える活動を求めるものではないが、警察においては、例えば、巡回連絡等の通常活動における機会を利用して消費生活センターから提供を受けた資料を配布したり、他の協議会構成員が見守り活動を行う際に有用な情報を提供したりするなどの協力に努められたい。

(3) 警察からの情報提供について

ア 消費者被害に関する一般的な被害情報の提供

消費者被害に関し、警察で把握した手口、被害者の類型、被害の発生場所等の情報について分析し、被害防止に資すると考えられる情報を積極的に協議会に提供することとされたい。

イ 見守り対象者に関する情報の提供

犯罪捜査、相談業務等で把握した見守り対象者に該当すると思料される者に関する情報を協議会に提供するに当たっては、法令に基づく情報提供(法第11条の4第3項)であり、必ずしも当該者の同意を得ることを要するものではないとされているが、特段支障がない場合には、当該者本人や家族等の適切な者の同意を得た上で協議会に提供するよう努められたい。

なお、同意を得るに当たっては、相手方に対し、協議会の活動内容や、協議会には秘密保持義務が課されていること等の説明を行うこと及び同意を得たことについて記録化しておくとともに、同意を得ることができなかった場合にも、その理由を記録化しておくことに配意されたい。

(4) 警察に対する情報提供依頼について

協議会の求めに応じて情報提供をすることは義務づけられておらず、構成員それぞれの判断に委ねられているので、公共性、必要性について検討の上、提供の要否を判断されたい。

なお、個人情報(個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第2条第1項)を提供する際には、提供を求める情報の範囲や利用目的等を記載した文書を協議会から受理し、本県の情報管理規程等に基づき、情報セキュリティに配意した適宜の方法により、協議会に提供すること。

(5) 積極的な協力の実施

令和7年4月22日に政府が策定した「国民を詐欺から守るための総合対策2.0」では、一層複雑化・巧妙化する詐欺等について、立ち後れることなく、国民をその被害から守るためには、手口の変化に応じて機敏に対策をアップデートすることに加え、犯罪グループを摘発するための実態解明の取組や犯罪グループと被害者との接点の遮断といった抜本的な対策を強化する必要があるとされている。犯罪被害防止に特に配慮を要する高齢者等を官民が連携して見守る協議会の活性化は、詐欺等から国民を守る対策の一つとして効果的であると考えられることから、各署にあっては、管轄する地域の自治体に協議会が設置されている場合及び設置に当たり要請があった場合には、構成員としての参画や、協議会に対する情報提供等積極的な協力を検討されたい。

(6) 連絡窓口

協議会との連絡窓口については、各署生活安全課(係)の体制等を勘案し、各署の実情に応じ、適切な対応ができる部署を選定されたい。

3 その他参考資料

○ 「消費者安全確保地域協議会における警察との連携について」(令和7年12月11日付け消地協第300号)(別添1)

○ 高齢者や障がい者等の配慮を要する消費者に対する地域における見守り活動(別添2)

○ 消費者安全確保地域協議会(見守りネットワーク)設置自治体一覧(別添3)

消費者安全確保地域協議会との連携について(依命通達)

令和8年1月22日 達(生企、生環)第33号

(令和8年1月22日施行)

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令和8年1月22日 達(生企、生環)第33号