○窃盗(払出盗)事件捜査で取得する答申書に係る新たな運用について(依命通達)

令和8年3月10日

達(刑総)第130号

[原議保存期間 5年(令和13年3月31日まで)]

[有効期間 令和13年3月31日まで]

みだしのことについては、次のとおりであるから、職員に周知の上、運用上誤りのないようにされたい。

1 趣旨

窃盗(払出盗)事件捜査においては、現在、銀行や信用金庫等の預金取扱金融機関から答申書を取得することが通常であるところ、金融機関の負担の軽減及び警察の捜査の円滑化を図るための新たな運用について警察庁から通達されたことから、本通達を発出し、適正な運用を図るもの。

2 警察庁通達

別添のとおり

令和8年2月26日

警察庁丁刑企発第10号

警察庁丁人少発第189号

警察庁丁支発第14号

窃盗(払出盗)事件捜査で取得する答申書に係る新たな運用について(通達)

窃盗(払出盗)事件捜査においては、現在、銀行や信用金庫等の預金取扱金融機関(以下「金融機関」という。)から答申書を取得することが通常であるところ、今般、この答申書に関し、下記のとおり新たな運用を行うこととしたので、業務上遺漏のないようにされたい。

本件については、法務省、最高検察庁及び警察庁関係各課と協議済みである。

1 背景事情

窃盗(払出盗)事件捜査では、事前に犯行時の取引に関する照会(以下「事前照会」という。)を実施し、口座情報等を取得した上で、犯行に利用された現金自動預払機(以下「ATM」という。)を管理する金融機関から犯行時の取引に関する情報が記載された答申書を改めて取得している。

しかしながら、現行の運用では、ATM管理責任者等の署名押印を伴う答申書の作成という業務負担が金融機関側に生じているほか、署名押印がなされた答申書は捜査関係事項照会システムに接続されている金融機関であっても全て郵送で原本を取得する必要があり、その取得までに時間を要している。

2 新たな運用

(1) 概要

上記を踏まえ、金融機関の負担の軽減及び警察の捜査の円滑化を図る観点から、下記(2)から(5)の要領に基づき、現行の答申書に記載されている情報を記載した捜査報告書(以下「答申書に代わる捜査報告書」という。)を警察官が作成し、これを現行の答申書に代わる書類として送致する新たな運用を開始するもの。

(2) 答申書に代わる捜査報告書に記載すべき情報

答申書に代わる捜査報告書には、窃盗(払出盗)事件の犯罪事実の特定に必要となる下記アからエの情報を記載すること。

ア 取引口座情報(金融機関の名称、支店名・口座番号(ゆうちょ銀行の場合は記号番号)、口座名義人)

イ 取引日時及び取引金額

ウ ATM設置場所住所及び名称

エ 取引当時のATM管理責任者の役職及び氏名

(3) 補充捜査

通常、事前照会の回答には上記(2)ア及びイの情報が明確に記載されている一方で、上記(2)ウの情報は一部しか記載されていない場合があるほか、上記(2)エの情報については記載されていない。事前照会の回答を確認した結果、不足情報が認められる場合には、金融機関が公開している情報や現場の確認等の補充捜査を実施して不足情報を特定すること。

(4) 補充照会

上記(3)の方法では不足情報が特定できない場合には、当該不足情報について金融機関に照会すること。

(5) 答申書に代わる捜査報告書の作成

答申書に代わる捜査報告書には、事前照会の回答並びに上記(3)及び(4)により特定した情報を整理して記載するとともに、記載内容を疎明する資料として末尾に事前照会及び補充照会の回答の写し等を添付すること。

(6) 触法少年事件に係る調査

触法少年事件に係る調査についても、同様に運用する。

3 運用開始時期

令和8年3月23日

4 留意事項

(1) 対象事件

この運用は、窃盗(払出盗)事件捜査において犯行に利用されたATMを管理する金融機関から答申書を取得する必要がある場合に限ることとし、その他の事件捜査で答申書を取得する必要がある場合は金融機関から従来どおり答申書を取得すること。

(2) 答申書を取得する場合

この運用は、金融機関の負担の軽減及び警察の捜査の円滑化を図る観点から実施するものであるが、検察官から答申書を取得するよう依頼がなされた場合や金融機関から答申書を作成したい旨の申し出がなされた場合等、個別の事情がある場合は、金融機関から従来の運用どおり答申書を取得することを妨げるものではない。

窃盗(払出盗)事件捜査で取得する答申書に係る新たな運用について(依命通達)

令和8年3月10日 達(刑総)第130号

(令和8年3月10日施行)

体系情報
刑事部
沿革情報
令和8年3月10日 達(刑総)第130号