○適正な交通違反取締りの確保のための取組の強化について(依命通達)
令和8年3月26日
達(交指、交企)第181号
[原議保存期間 5年(令和13年3月31日まで)]
[有効期間 令和13年3月31日まで]
みだしのことについては、次のとおりであるから適正な交通指導取締りについて推進されたい。
記
1 趣旨
先般、神奈川県警察第二交通機動隊所属の警察官が、交通違反取締りについて、実際に現認した状況と異なる状況を記載した交通反則切符を作成し、行使した虚偽有印公文書作成・同行使事案、及び同隊所属の警察官が、交通違反取締りについて、現場臨場していないにもかかわらず、あたかも実施したかのように装うなどし、実況見分調書を作成し、行使した虚偽有印公文書作成・同行使事案が発生した。これらの事案については、組織による適切な業務管理や指導がなされることがないまま、不適正な取締り及び書類作成が長期間にわたり組織内で看過された後、警察への相談を端緒として発覚したものである。
このような不適正事案が一たび発生すれば、交通違反取締りに対する警察への信頼は大きく失墜し、ひいては交通警察活動全般に甚大な影響を及ぼすおそれがあることから、これら事案の発生を踏まえ、同種事案の絶無を期すものである。
2 適正な交通違反取締りを確保するための業務管理の強化
(1) 交通違反取締指導官等の設置
交通違反取締りに関する指導等を行う者として、「交通違反取締指導官」を設置することとした。
(2) 交通違反取締りの在り方に関する相談窓口の設置
交通違反取締りに従事する警察官等を対象とする交通違反取締りの在り方に関する相談窓口を設置することとした。
(3) 交通違反取締りに対する苦情・相談への適切な対応
交通違反取締りに対する苦情・相談に対しては、組織的かつ真摯な対応を徹底すること。
その際は、苦情・相談が集中する地域、組織、個人等に着目するなど、不適正事案の可能性がないかについても留意すること。
3 適正な交通違反取締りを確保するための指導教養等の徹底
(1) 意識改革の徹底
交通違反取締りは、取締り自体が目的ではなく、交通の秩序を維持し、交通の安全と円滑を確保することを目的としていることについて、取締りに従事する警察官に対して、改めて意識させるよう、指導教養を徹底すること。
また、過去に発生した不適正事案の例を示すなどにより、交通違反取締りに係る作成書類の役割、重要性を明確に認識させるなど、適正な交通違反取締りを確保するための基本を徹底すること。
(2) 指導教養の充実強化
交通違反取締りの手法等について、平素から指導教養を実施するとともに、取締指導官等による巡回指導の機会を活用し、交通違反取締りに従事する警察官を対象として、実践形式での教養や取締り現場における実地指導を行い、指導教養の充実強化を図ること。
4 交通違反取締りの適正性を客観的に疎明するための手法の導入
交通違反取締りの状況を記録した車両のドライブレコーダーの映像等は、個々の違反の立証や取締方針の策定等に有用であることを踏まえ、積極的な活用に努めること。
(1) 警察車両のドライブレコーダー映像の組織的管理
いわゆる否認事案等における警察車両のドライブレコーダー映像の組織的管理について検討するとともに、当該事案等の発生時に幹部が映像を視聴することにより交通違反取締りの適正性を確認できる仕組みの構築を図ること。
(2) 違反車両のドライブレコーダー映像の確認
交通違反取締りの際に、違反者から違反車両のドライブレコーダー映像の確認を求められた場合は、特段の事情がない限り、映像を確認すること。
5 交通指導課長による総括的指導
適正な交通違反取締りは、適正な交通警察活動の実現において重要な課題であることを踏まえ、交通指導課長による総括的指導の下、上記事項を実施すること。