○運転免許証等の自主返納をしやすい環境の整備について(依命通達)

令和8年1月5日

達(運免)第4号

[原議保存期間 5年(令和13年3月31日まで)]

[有効期間 令和13年3月31日まで]

運転免許証若しくは免許情報記録(以下「免許証等」という。)の自主返納(申請による運転免許の取消しに伴う運転免許証の返納又は免許情報記録の抹消。以下「自主返納」という。)は、運転者の理解と納得の下でなされるべきものであり、制度の周知に当たっては、運転免許の一部取消しという選択肢があることも含め、適切な情報提供を行うことが重要であることから、引き続き下記の事項に留意の上、自主返納制度の周知を含む自主返納をしやすい環境の整備を推進されたい。

1 制度の周知

(1) 自主返納及び運転経歴証明書制度の周知徹底

自主返納及び運転経歴証明書又は運転経歴情報記録個人番号カード制度について、県警ホームページ、ポスター及びリーフレット等の各種媒体を活用した広報に努めるとともに、以下の方法を参考に、高齢運転者に対象を絞った広報を実施し、更なる周知の徹底を図ること。

・ 高齢者講習の通知書等への説明文の掲載

・ 高齢者を対象とした交通安全教室や講話における説明

・ 交通事故の当事者となった高齢運転者やその家族等に対する説明

なお、高齢者講習の通知書等への説明文を掲載をする場合にあっては、運転免許証又は免許情報記録の有効期間を更新(以下「免許証等の更新」という。)する意思を排して自主返納を勧めるものと誤解されないよう、記載内容に留意すること。

(2) 運転免許の一部取消し

例えば、運転者において「普通自動車の運転には不安があり卒業したいが、原動機付自転車は運転したい。」といった意向がある場合、現行制度上、運転免許の一部取消しを申請することにより、必要な種類の運転免許のみを取得申請すること等が可能であることから、自主返納制度について周知する際には、個々の運転者等の事情やニーズに応じて、運転免許の一部取消しも可能であることを教示するなど、適切な制度の周知に努めること。

(3) 高齢運転者対策に係る制度

安全運転相談への対応等の機会に行う自主返納制度の周知に当たっては、個々の運転者等の事情やニーズを踏まえ、次のとおり、高齢運転者対策に係る制度の概要についても併せて情報提供するよう努めること。

ア 運転技能検査制度

運転技能検査制度は、75歳以上で一定の違反歴のある者は、免許証等の更新時に運転技能検査を受検し、検査の結果が一定の基準に達しない者には、免許証等の更新をしないこととするものである。

同検査は、普通自動車対応免許を有する者でなければその対象とならず、運転免許の一部取消しにより原付免許又は小型特殊免許のみとなった場合等にはその対象とならないことから、同制度について情報提供を行う際には、この点についても教示すること。

イ サポートカー限定免許制度

サポートカー限定免許は、申請により、対象車両を安全運転サポート車に限定するなどの条件付免許を与えることとするものである。これは、運転に不安を覚える高齢運転者等に対し、自主返納だけでなく、より安全な自動車に限って運転を継続するという中間的な選択肢を設けるものであり、高齢運転者等の安全運転やモビリティの確保につながるものと考えられる。

したがって、運転に不安を抱いているものの、生活のために運転を必要とする高齢運転者等に対しては、サポートカー限定免許制度についても教示すること。

なお、原付免許又は小型特殊免許とは異なり、サポートカー限定免許の保有者であっても、要件に該当すれば運転技能検査の対象となる。

(4) その他

自主返納制度の周知を行うに当たって、運転者の理解と納得を得る観点から特に留意すべき事項については、上記のとおりであるが、これらを踏まえつつ、引き続き、自主返納制度及び自主返納者に対する各種支援施策に関する広報啓発活動を行うこと。

2 自主返納に関する相談体制の整備等

加齢に伴う身体機能の低下等により運転に不安を感じる高齢運転者やその家族等からの相談を受けることは、当該運転者の運転適性を把握し、自主返納制度及び自主返納者等に対する各種支援施策の教示や安全運転のための指導・助言を行う上で重要な機会となることから、これらの者からの相談を受けられやすい体制を整備するとともに、これらの者からの相談を受け付けている旨、上記1(1)と同様に周知を図ること。

なお、相談の受付については、既設の安全運転相談窓口又は自主返納の申請窓口を活用して行うことも差し支えない。

3 申請者の状況に応じた申請の受理

自主返納を行おうとする者の中には、時間的、場所的な制約や個別の事情により既設の申請窓口において手続をすることが困難な者がいることから、以下を参考に申請者やその家族等の負担軽減に配意した取組を推進すること。

(1) 日曜日窓口における申請の受理

申請者が窓口に来所することは可能であるが、本人や付添いをする家族等の用務のため、平日に来所することが困難である場合に対応するため、福島運転免許センターにおいては毎週、郡山運転免許センターにおいては第2週、第4週に更新手続に関する窓口と同様、日曜日における窓口を開設し申請を受理する。

(2) 代理人による申請の受理

申請者が窓口に来所することは困難であるが、家族等が本人に代わって来所することは可能である場合に対応するため、申請者から委任を受けた代理人による申請を受理する。

この場合において、代理人の本人確認を行い、委任状の提出を受けるほか、窓口において申請の受理に際して行っている。

・ 申請者の意思に基づく申請であること。

・ 自主返納により自動車等の運転はできなくなること、再度運転免許の申請を行う場合には運転免許試験の一部免除は受けられないことを理解したこと。

・ 道路交通法施行令第39条の2の4各号のいずれにも該当しないこと。

の確認に代わるものとして、申請者本人が上記事項を確認し、自らの意思により申請したことを明らかにする書類の提出を受けるなど、法令の規定による手続を確保するとともに、申請者の意思に反して運転免許を取り消すこととならないような措置を講じること。

(3) 訪問による申請の受理

申請者及びその家族等のいずれも窓口に来所することが困難な特段の事情がある場合に対応するため、申請者宅又は施設等への訪問による申請を受理する。

なお、申請の受理は窓口において行うことが原則であることから、訪問により申請を受理する場合には、申請者における事情や自主返納の手続を行う必要性を勘案した上で実施すること。

運転免許証等の自主返納をしやすい環境の整備について(依命通達)

令和8年1月5日 達(運免)第4号

(令和8年1月5日施行)

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